史跡湯島聖堂,公益財団法人斯文会のホームページ

伝統行事

 去る10月23日、先儒祭墓前祭が大塚先儒墓所にて、記念講演会が湯島聖堂斯文会館にて行われました。大塚先儒墓所とは、江戸における儒者のはじめとして有名な人見ト幽軒の私邸のあったところで、その後、室鳩巣、柴野栗山、岡田寒泉、尾藤二洲、古賀茶渓などが儒葬をもって葬られた地です。明治になって荒廃していたこの地を明治の中ごろより大塚先儒墓所保存会の力により整備され、次いで、大正年間より東京市に寄付されるとともに、史跡として指定されたものです。先儒祭は昭和7年東京市と斯文会が合同主催して挙行したところからはじま、戦時の中断を除いて現在に至るまで続いています。
 平成22年には、戦後復活60回を迎えております。

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大塚先儒墓所の入り口です。

開式直前の準備が整った大塚先儒墓所の様子です。祭壇の中央には「先儒之神位」と書かれています。祭壇両側には後ほど参会者によって墓前に手向けられる菊の花が供えられています。

木立の中に儒者たちの墓が点在している墓所の様子です。


斯文会 村山吉廣常務理事による開式の辞により、墓前祭が始められます。

祭主、石川忠久斯文会理事長によって祭文奉読が行われます。

続いて、斯文会名誉会員 齋藤正和氏による『齋藤拙堂の師友と昌平黌』と題する墓前講話が行われました。齋藤拙堂は、伊勢の津藩の儒者。
藩黌有造館の督学をつとめたが、文章家として幕末から明治にかけて名をなした人物と略歴をお話さました。


昌平黌出身者の幅広い友との関わりについてと、拙堂が先師と書いているのは古賀精里ひとりであると説明。先師と仰ぐ古賀精里の墓前ですのでとても意味深い講演だったといえます。

二松学舎大学付属高等学校の生徒達による「先儒頌徳歌」の奉納です。

財団法人斯文会の石川忠久理事長による挨拶によって墓前祭は締めくくられました。


閉式の後は参会者の方々が菊の花を儒者の墓前に手向けました。






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